2015年9月7日月曜日

『悪魔の手毬唄』 石坂浩二の金田一耕助シリーズの作品の中では、最高傑作ではないでしょうか。

石坂・金田一のベスト作

悪魔の手毬唄 

石坂浩二の金田一耕助シリーズの作品の中では 
最高傑作ではないでしょうか。



この作品は一連のシリーズにおいても 
最高傑作の呼声が高いようです。 

特に、登場する俳優の顔ぶれは絢爛豪華なもので、 
若山富三郎、岸恵子、大滝秀治、 草笛光子、三木のり平、辰巳柳太郎、 
そして、先日亡くなられた「よし、わかった!」 の名セリフで
おなじみの加藤武さん、などなど、 
名監督の市川崑監督が仕切っています。 

若山富三郎の演技は絶品です。 
石坂演じる、金田一と、若山演じる、磯川警部が、 
旅館で顔を合わせ「やあ」「こんばんわ」と挨拶するシーン、 
いいですね~。 

やっぱり金田一耕助は石坂浩二でなければ・・・ 
改めてそう思いました。



時間が進むにつれて作品に引き込まれて、 
最後の方は身動きできないくらい集中させられます。 

凄惨ながら人の心の悲しみ、

業の深さもしっかり描かれています。 

林美智子さんと、山岡久乃さんの何気ない演技も素晴らしいです。

救いようのない悲しい結末、 
でもラストに暖かい気持ちになるのは
何故でしょうか? 
お見事!そう言いたくなる映画です。

愛する人を失うことにもなってしまった男の哀愁が 
あまりにもせつなく描かれたラスト・シーンも素晴らしい。 

ラストシーンが少し希望が持てるもので、 
せめて残された人が 
よい人生を生きていってくれるとよいと思ったものでした。 

公開時、2度映画館に出向きました。 
面白くて、結末がわかっていてもハマった作品でした。 
脚本、演出、キャスト、音楽、 全て満足できる
金田一映画化シリーズの最高傑作だと思います。

  

2015年9月6日日曜日

『新幹線大爆破』 東映が挑んだオールスターキャストのパニック映画をご存じでしたか。覚えてましたか。

『新幹線大爆破』 東映が挑んだオールスターキャストのパニック映画をご存じでしたか。覚えてましたか。: 『 新幹線大爆破 』 東映が挑んだオールスターキャストの パニック映画をご存じでしたか。 覚えてますか。 新幹線大爆破(予告編) ▼▼▼ ただただドキドキしながら食い入るように観れます。 新幹線ひかり109号が 爆弾を仕掛けられたまま発車した! 乗客1500人の...

『新幹線大爆破』 東映が挑んだオールスターキャストのパニック映画をご存じでしたか。覚えてましたか。

新幹線大爆破

東映が挑んだオールスターキャストの

パニック映画をご存じでしたか。
覚えてますか。


新幹線大爆破(予告編) ▼▼▼

ただただドキドキしながら食い入るように観れます。

新幹線ひかり109号が
爆弾を仕掛けられたまま発車した!
乗客1500人の生命を乗せて、
かつてない恐怖と緊迫を孕んで、
疾走する戦慄の巨大パニック!

映画「スピード」の元ネタとしても有名なこの映画です。




超豪華キャストの大作であり、
内容もそれに見合った重厚さで、
後味の悪さを残しているのもよかったです。

爆破グループの完璧で緻密な犯行と
大捜査陣の執念追跡を
スリルとサスペンスで描く娯楽超大作です。




コンプライアンス重視の現在では、
制作不可能な作品です。


これだけのスケールの作品を
70年代に創り上げていた
当時のスタッフには頭の下がる思いがします。

まだ観ていない方は、
その緻密な計画と、
その裏にある主人公の屈折しながらも
純粋な部分に触れていただきたいと思います。




犯人側の人生背景にもスポットが当てられて、
町の零細工場の経営に失敗した男がなぜ犯行に至ったのか、
日本の高度経済成長時代への批判を
暗示しつつ明らかにされていきます。

犯人側にもドラマを与え、
感情移入を狙った描写は邦画ならではのところがあります。

単なるパニック映画とは 括れないことが高評価に繋がっています。

その主人公こそ、

高倉健でなければ演じられない

『沖田哲男』なのです。


「邦画は安っぽい」と思われてる方、
東映のこの傑作、 一度ご覧になっては、いかがでしょう!


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

この作品も・・・

映画 『太平洋奇跡の作戦 キスカ』 が公開当時、エンドマークが表示された瞬間、劇場は満場の拍手に包ま...

映画 『太平洋奇跡の作戦 キスカ』 が公開当時、エンドマークが表示された瞬間、劇場は満場の拍手に包ま...: この映画は 公開当時、  エンドマークが表示された瞬間、  劇場は 満場の拍手に 包まれたとのことです。 今年は戦後70年。 映画 『 太平洋奇跡の作戦 キスカ 』 を覚えてますか。  ご存じでしたか。  何故 昨今この作品をテレビ放映しないのか 疑...

映画 『太平洋奇跡の作戦 キスカ』 が公開当時、エンドマークが表示された瞬間、劇場は満場の拍手に包まれたとのことです。

この映画は
公開当時、 
エンドマークが表示された瞬間、 
劇場は
満場の拍手に
包まれたとのことです。

今年は戦後70年。

映画太平洋奇跡の作戦 キスカ

を覚えてますか。 
ご存じでしたか。 

何故
昨今この作品をテレビ放映しないのか
疑問を感じます。



太平洋奇跡の作戦 キスカは 

敗戦国である日本が 
唯一胸を張って誇れる軍事戦果です。



作戦準備に始まって出撃、 
そして反転、
帰投、
再出撃、 

そして霧だけをを味方にして、 
奇跡の作戦が遂行されるのです。 

北部太平洋アリューシャン列島にあるキスカ島を 
包囲していた連合軍に全く気づかれずに 
日本軍が無傷で守備隊全員の
撤収に成功したことから 
「奇跡の作戦」と呼ばれています。 

太平洋戦争では、 
南方の悲惨な出来事が伝えられてるのですが、 
こんな作戦が行われ、 
多くの兵士が助けられていたんですね。 

太平洋奇跡の作戦 キスカ

として 
三船敏郎主演で1965年公開の東宝映画でした。 

事実に基づく物語を、
見事に映像作品化してます。 

そして、 
ラストシーンの

キスカマーチ

がほんとにかっこいいです!

この映画の公開当時、 
エンドマークが
表示された瞬間、 
劇場は満場の拍手に
包まれたとか。

気持ちの明るくなる見て嬉しい映画なのです。 

何度見ても感動しますね。 

戦闘しない戦争映画は 
これくらいしかないんじゃないでしょうか? 

日本軍が誰も殺さず、
何も破壊せず、 
なおかつ爽快なハッピーエンドを迎えるという、 
戦争邦画史上稀に見る傑作と言えましょう。 

派手な戦闘シーンも無く、 
日本の戦争映画にしては 
最後に救われた気分になる不思議な作品です。

霧が晴れたため作戦遂行が困難となったとき、 
帰れば大本営や周囲から 
非難されることを心配した部下が 
「いいんですか」と問うたとき、 

三船敏郎演じる映画上の大村長官の

「帰ろう。帰れば、
また来ることができるからな」

との言葉に、 
撤退を決定するリーダーの決断力と、 
必ず目的を達成するための決断、 
という点が伝わってきます。 

劇中、阿武隈に三船敏郎が赴任した時、 
髭の水兵が迎える場面で、 
その水兵が木村昌福に酷似しており、 
三船大村少将に「仇名は?」と聞かれ

「司令官であります」

と答えるシーンが存在します。 

この場面で、
キスカ島生存者を招いた試写会で

喝采が起きた

とのことです。

「そうか、怒ったか」 
「顔を真っ赤にして怒鳴られました」 
「人間たまには怒ったほうがいい、 
戦争をしとるんだからな、戦争を」 
三船大村少将が作戦中で 
批判の矢面に立たされているのに、 
この余裕

名男優たちのすばらしい映画でした。 

藤田進さん演じるキスカ島守備隊峯木少将が、 
艦隊が引き返してしまい、
将兵が意気消沈している折

「(引き返したとは言え)戦時繁多の折、 
我々守備隊のためにこのような艦隊を 
仕立ててくれたことに対する 
感謝の念を忘れてはならない」

と訓示するシーンも忘れられません。 
これこそ日本人の心だと思います。 

濃霧の中をキスカ島を周回して艦隊が進むシーンは、 

白黒の画面もあって非常にリアルです。

  

太平洋戦史に残る日本の完全試合。 

犬三匹のみをのこして、
キスカ島守備隊5000余名を 
一兵残らず完全撤収。 

撤退を決定するリーダーの決断力と、 
必ず目的を達成するための決断、 
という点が伝わってくる映画です。 

リーダー論、 

組織論も教えてくれる、 
正に日本映画の逸品です。 

胸のすく作品です。

  

2015年9月5日土曜日

今年は戦後70年。みなさんは、映画『岡本喜八・独立愚連隊シリーズ』では、どの作品が一押しですか!

今年は戦後70年。みなさんは、映画『岡本喜八・独立愚連隊シリーズ』では、どの作品が一押しですか!: 今年は戦後70年。 みなさんは、 映画 『 岡本喜八 ・ 独立愚連隊シリーズ 』 では、 どの作品が一押しですか! ▼▼▼独立愚連隊-予告編 『独立愚連隊シリーズ』はスリルと笑い。 テンポの良さ。 カッティングの切れ味とつなぎの巧さです。 戦争映画ですが、...

今年は戦後70年。みなさんは、映画『岡本喜八・独立愚連隊シリーズ』では、どの作品が一押しですか!

今年は戦後70年。

みなさんは、
映画
岡本喜八独立愚連隊シリーズ
では、 どの作品が一押しですか!

▼▼▼独立愚連隊-予告編


『独立愚連隊シリーズ』はスリルと笑い。
テンポの良さ。
カッティングの切れ味とつなぎの巧さです。

戦争映画ですが、ユーモアに富んだ内容で、
軍の内部体制をチクリ、チクリとやっています。

戦争批判に加え、軍の内部体制と
当時の官僚体制の腐敗ぶりをダブらせているかのようです。


ラストの戦闘シーンは、かなり迫力があり見応えがあります。
戦争映画だと観てたらビックリ!
サスペンスや西部劇をも取り込んだ
「超」の付くほどの娯楽作であるのです!

佐藤允さんが親しみやすいし、格好いい!




独立愚連隊西へでは、
岡本喜八は、軍旗を守る使命を中国人との友好に変えて、
戦争は国を憎んで人を憎まずに変えてしまた。


戦場における慰安婦の実態が分かる。
決して「従軍」していたのではなく、
業者が部隊にくっついて慰安婦を
連れ回していたに過ぎないこと。

それがこの映画制作時(昭和34年)の
日本社会で常識として共有されていたことです。

「従軍慰安婦」

などという言葉は、
ひたすら

日本の名誉を汚すことに
狂奔している自虐派が
発明した政治用語に
過ぎないことが分かります。



血と砂は軍楽隊の少年兵の物語。
軽快な音楽と共に始まり
「独立愚連隊」的な爽快感につながるかと思いきや、
喜八作品としては例がないほど
シリアスなエンディング(皆戦死してしまう)。

そのことで死んで行く人たちへの思いが余計深まります。

凡百の反戦映画とは異質で、
心に深く残る名作だと思います。


「迷わず靖国神社に行きなよ.....」
国家に殉じた人間の魂が靖国神社に行き慰霊されるのは
国民に常識として認識されていたこと。

英雄として祀る意味はむしろ薄く、
靖国が鎮魂(たましずめ)の場と認識されていたこと
(もちろん、これは神道の中心概念だが)が分かる。



喜八監督が『独立愚連隊シリーズ』作品に込めた
メッセージは意外と重いように思います。

みなさんは、

独立愚連隊シリーズでは
どの作品が一押しですか!


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